こんにちは。社会幸福祉士の古今屋です。
皆さんは出世したいと思いますか?
「出世したい。」と考えている方の理由は
- 収入アップをさせたい。
- 自分の思いを実現したい。
- もっと仕事をしたい。
- 影響力を上げたい。
等、向上心の高さを感じる内容が多いと思います。
反対に、「出世したくない。」と考えている方の理由は
- 仕事量が増えそう。
- 面倒に巻き込まれそう。
- 精神的な負担が増えそう。
- 現状に満足している。
等、出世に対するネガティブな内容が多いのではないでしょうか?
しかし、本人の意思に関わらず、役職が付いたり現場のリーダーを任せられることがあります。
現在、処遇改善により、徐々に介護士の賃金も増加してきていますが、他の業界と比較すると、その水準は、いまだ平均を下回っています。
収入を上げて、お金に不安のない生活を送っている介護士が多くなれば、この仕事に興味を持ってくれる方も増えていくと思っています。
キャリアアップし、収入を上げることを目標に、行動していける人材を増やしていくことが大切です。
管理やマネジメント等の業務より、現場の仕事がしたいと思っている方も沢山いると思います。
自分の働き方、考えた方なので、どちらが良いという訳ではありませんが、今回は、出世したい方も、出世を望まない方にも知って頂きたい、役職手当についての考え方をお伝えします。
役職手当は何のためにあるのか?
事業所ごと金額に差がありますが、役職が付いた場合には当然にように役職手当は発生します。
では、役職手当とは何のためにあるのでしょうか?
上記のように、役職手当は、職責やランクに応じて支給されているものと書かれています。
職責とは、仕事上の責任が役職のついていない方よりも重く、判断をする場面が多かったり、トラブル発生時の監督責任等が伴うこと。
ランクとは、仕事上で求められるスキルの高さや、事業所ごとに設定されているキャリアパスのランク等を指します。
責任が重く、自分の能力に対する評価であるならば、もらって当然と考えるかもしれません。
しかし、全ての事業所が、適切な判断の下、公平公正に能力を評価し、役職を与えることができている訳ではありません。
勤務年数や保有している資格が評価される場合もあるからです。
ただ、多くの場合は上司からの期待によってその役職を任されています。
つまり、「役職 = 自分の能力に対する評価」ではなく、
今後、その職場の環境を良いものにしていくための、期待に対する手当です。
× (これまでやってきたことに対する)自分の能力に対する評価 → 過去形
〇 (これからのことに対して)もっと良い職場にしてほしい → 未来形
「幸福になるための役職手当の考え方」の核となる部分は、この考え方を実践することです。
では、次の章で、役職手当をどのように活用すれば、よいのかをお伝えします。
役職手当の使い方
現在役職についている方は、役職手当をどのように使っていますか?
または、役職手当をもらっていない方であれば、頂いた役職手当を何に使いたいですか?
役職手当だけで、旅行等の大きなことができる金額でもないために、多くの方は、基本給と分けることなく、生活費として消えてしまっているのではないでしょうか?
前章でお伝えした通り、役職手当は良い職場を作ってもらうための、いわば、先行投資的な面があります。
つまり、役職手当で得た分のお金は、職場の発展に貢献するために使用するべきです。
せっかく増えた分の手当も、自分のために使わず、職場のために使えってこと?
結局は社畜になれってことか!?
この様ように感じてしまうかもしれませんが、そうではありません。
役職手当を活用し、人的資本、ヒューマンキャピタルを高め、成長した分、職場に還元するという職場も自分も発展させられるWinーWinになる考えです。
職場の発展に貢献するために必要なスキルとは…
組織・チームのマネジメント能力、経営の知識、介護や福祉制度に関する専門の知識等々、様々なものが考えられます。
これらは、仕事に直接関係するものですが、直接関係のない知識が、役に立つこともあります。
例えば…
教養、IT関連の知識、音楽活動、園芸、手芸等の趣味活動等です。
これらの知識を生かすことで、ご利用者の生活の質を高めることができるからです。
専門的な知識だけを求めるのではなく、基礎となる一般教養等のリベラルアーツを高めることで、より多角的な視点を持つことができ、介護の質を向上させることに繋がります。
また、仕事以外で知り合った仲間との関りから、新しいケアのヒントが見つかったり、課題の解決に繋がる場面も出てくるはずです。
最後に
役職につくことで、仕事量が増え、職員、ご利用者の課題に直面する場面が多くなると思います。
責任感の重さに、日々の仕事が辛くなったり、職場に行きたくない等ネガティブな気持ちに支配される時もあると思います。
しかし、溜まったストレスを発散させるために、ギャンブルや飲酒代等の不健全なことにお金をにつぎ込んでしまうのではなく、建設的な活用を考えることで、ストレスの原因(ストレッサー)を直接解決できるような方法を学ぶ(問題焦点型コーピングといいます。)ことで、健全に対応することができます。
自分という資本を高めることを続けることが大切であり、そのための資金として手当てを活用することでよい循環が生まれます。
増えた分の収入を、ただ何となく消費するのではなく、意識して使うことで、得られる幸福感は何倍にも増やすことができます。
手当をもらえるということは、自分が頑張っていることが認められ、周りから信頼されている証です。
自信を持って、周りの仲間のことを信頼してください。
今日も皆さんのお陰で、笑顔で過ごせている方がいます。
これからも、多くの方が幸せを感じられる社会を実現できるよう、共に頑張りましょう。