介護員が無理なくレクリエーションを提供するには?

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介護の魅力

 こんにちは、社会幸福祉士の古今屋です。

 高齢者の方々に充実した余暇を過ごして頂くために、介護員の皆さんは日々様々なアイデアを出しながら、レクリエーションを提供していると思います。

 しかし、忙しい中で、活動を提供することが負担になっている方もいらしゃるのでないでしょうか?

  • レクの必要性は分かっているが、他の業務に追われて手が回らない。
  • レク用品が多くなり過ぎて、保管場所が乱雑になる。
  • 準備や片付けに時間が掛かってしまう。

 介護員はとにかくやることが多い。その上、体調の変化、BPSD(行動、心理症状)への対応等、不測の事態が生じることで時間はどんどん削られていきます。

 何もすることが無く、ただその場でテレビを観たり、周りの職員の動きを目で追っているだけのご利用者を横目に、業務に追われてしまい、申し訳なさを感じることもあると思います。

 今回は、そんなレクリエーションについて、考えたいと思います。

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レクリエーションの必要性

 まず、ご利用者の方がレクリエーションを行うことの必要性についてです。

 これは、自分自身に当てはめれば理解しやすいと思いますが、何もすることがない時間というのは苦痛を感じませんか?

 現代の私達であれば、スマホや様々なメディアが身近にあるために、何もすることがない時間というものを経験する機会は少ないと思います。

 しかし、誰も知り合いがいない部屋で、スマホも持たずにただ座って過ごすとすれば、皆さんはどのくらいの時間であれば耐えられますか?

 1時間?2時間?30分でも苦痛!という方も多いのではないでしょうか。

 高齢者の方でも、それは同じで、ただじっとしているのは苦痛です。

 サービスを利用されている方の中には、2時間も3時間も同じ場所で過ごし、しかもそれが毎日という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 そのような生活を続けていると、認知機能・身体機能の低下も顕著に見られます。

 レクリエーションや作業活動のプロである作業療法士(OT)の活躍の場が広がっていることを考えても、人が自分らしい人生を送るためには、活動に参加することが大変重要であり、レクリエーション等がそのきっかけになることが伺えます。

 では、今回の題である、「介護員が無理なくレクリエーションを提供するには?」について考えていきたいと思います。

レクリエーションは「ムリなく」「ムダなく」

 レクリエーション、今回は特に、体を動かす運動よりも手先を使った作業活動に重点を置きます。

 冒頭でも述べたように、介護員の皆さんは日々アイデアを出し様々なレクリエーションを提供していることと思います。

 認知症のある方でも、様々な作業活動を私達以上に、丁寧に上手に行える方が沢山いらっしゃいます。

 しかし、得意不得意がありますので、全ての作業を任せるのではなく、介護員が補助をしながらの作業となります。

 その中で、特に時間を要するのが準備ではないでしょうか?

 ご利用者の方々が、スムーズに作業を行えるよう、

 「細かい部分は先に作り、組み立てるだけにしておく。」

 「最後の仕上げだけを行ってもらう。」

 そのための準備には、どれだけの時間が掛かっていますか?

 多くの介護員の方々は業務中は直接的な介助に従事し、レクリエーションの準備を行う時間をとっていない事業所が多いのではないでしょうか?

 そうなると、業務外や自宅に持ち帰ることになります。

 作ることが楽しいと話し、一生懸命に新作を作ってくれる介護員の方も沢山います。

 その方々に対しては、ご利用者のために自分の時間を使って奉仕する姿勢に、尊敬の念を覚えます。

 が、全ての介護員がそのようにできる訳ではありません。

 そこで、まずは、

「ムリなく」行う

 方法はいろいろあると思いますが、準備に手間の掛からない作業を提供する方法があります。

 これは、細かいパーツを先に作っておく等の下準備を極力減らした作業を考えることです。

 私のサイト内におすすめの作業活動を紹介しておりますので、よろしければ参考にしてみてください。

 認知症の方が楽しめる。おススメ脳トレ!3選!!

 その他には、レクリエーションの準備に掛ける時間を明確にし可視化し、業務の中に組み込むことも有効です。

 介護事業所ではこの視点が抜けている場合が多く、何にどのくらい時間を使うのか、事業所全体で考えることで限られた時間を有効に活用できるようになります。

「ムダなく」行う

 おすすめする作業活動は、保管場所も省スペースでよく、繰り返し利用できるもの。

 次から次に新しいものを準備する必要が少なく、片付け頻度が多くなるムダ、新しいのもを準備するムダが省けます。

 また、活動にかける時間を可視化することで、時間のムダも減らすことができます。

 今回は、介護員の負担を軽減することで、より積極的にレクリエーションを行えるようになり、ご利用者の方々に質の良い生活を送って頂ける方法を考えてみました。

 私がお伝えした以外にも、方法は沢山あると思います。

 まずは、介護員の方が、自分を犠牲にし過ぎず、余裕を持ちながら、ご利用者と一緒に楽しみながら充実した活動を提供して頂ければと思います。

 いつもお疲れ様です。これからも共に、頑張りましょう。

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